宮間主将「気持ちで押し切れた」 冷静に先制PK ベンチ前で仲間と喜ぶ
サッカー女子W杯 なでしこジャパン・宮間あや(岡山 湯郷ベル)

「カナダ女子W杯・準決勝 日本2−1イングランド」(1日、エドモントン)

  日本が1−1で迎えた後半ロスタイム2分にMF川澄が右サイドから入れたクロスが、カナダDFバセットのオウンゴールを誘い、2−1で勝利した。2大会連続の決勝進出で、米国と優勝を戦う。主将の宮間は激闘を終え、「彼女たち(イングランド)にはアンラッキーなゴールでしたけど、気持ちで押し切れたんじゃないかと思います」と振り返った。

  前半33分には、DF有吉が得たPKを、相手GKの動きを蹴る直前まで見極めてゴール左隅へ決めた。ベンチメンバーの元へ駆け寄って喜びも分かち合った。「今大会そういう機会(得点を喜ぶこと)が少なかったので良かったと思います」と開幕戦に続く今大会2点目を振り返った。

  決勝戦は現地時間5日(日本時間6日)に宿命のライバル・米国と戦う。「(勝つのは)気持ちの強い方だと思います。(ロンドン五輪で)金メダルを持っていかれているのでW杯は渡さない気持ちでやりたいと思います」と決意を新たにした。
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なでしこ 2対1で勝ち2大会連続の決勝進出


サッカー女子ワールドカップの準決勝で、日本代表の「なでしこジャパン」はイングランドと対戦し、試合終了間際の相手のオウンゴールで2対1で競り勝ち、2大会連続で決勝に進みました。

カナダ中西部のエドモントンで行われた準決勝で、「なでしこジャパン」は、3試合続けて同じメンバーが先発しました。
日本は、序盤からイングランドの守りの裏を狙い、33分に、阪口夢穂選手のロングパスに飛びだした有吉佐織選手が倒され、ペナルティーキックを得ました。それをキャプテンの宮間あや選手が決めて、日本が先制しました。日本はこれで6試合連続の先制となりました。しかし40分に、今度は日本がペナルティーエリアでファウルを取られ、相手にペナルティーキックを決められて1対1で前半を折り返しました。
日本は後半も、積極的にシュートを狙ってくる相手に押し込まれますが、ゴールキーパーの海堀あゆみ選手を中心に粘り強く守りました。25分からはフォワードの岩渕真奈選手を投入して攻撃にリズムが出ましたが、それでも相手のペースが続きました。このまま延長かと思われた後半終了間際のアディショナルタイムに、日本は右サイドから川澄奈穂美選手があげたクロスボールを相手ディフェンダーが自分たちのゴールに蹴り込んでオウンゴールとなり、日本が土壇場で勝ち越して2対1で勝利し、決勝に進みました。
日本の決勝進出は2大会連続です。
日本が連覇に挑む決勝は、日本時間の今月6日に行われ、前回大会の決勝と同じアメリカと対戦します。
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佐々木監督「勝とうという気持ちがゴールに」

日本代表の佐々木則夫監督は決勝点となったイングランドのオウンゴールについて「皆さんの応援が後押ししてくれた。最後まで勝とうという気持ちがゴールにつながったと思う」と振り返りました。
アメリカと対戦する決勝に向けては「決勝を目標にして来たので結果はどうあれ、試合を楽しんで日本に元気を与えられれば」と話していました。


キャプテン宮間「チーム全員の力」

先制のペナルティーキックを決めたキャプテンの宮間あや選手は「とにかく勝利だけを考えていた。チームの力だと思う。相手にとっては、不運なゴールだったが勝てたのは選手の気持ちとチーム全員の力だと思う」と振り返りました。
連覇がかかる決勝でアメリカと対戦することについては「ロンドンオリンピックでアメリカに敗れて金メダルを取ることが出来なかったのでワールドカップでは勝ちたい」と話していました。


川澄「我慢のプレーを続けた結果」

決勝ゴールとなったイングランドのオウンゴールにつながるクロスボールを上げた川澄奈穂美選手は「相手のチームが前からプレッシャーをかけてきて押し込まれることがあったが、我慢するプレーを90分間続けた結果だと思う」と振り返りました。連覇がかかる決勝のアメリカ戦に向けては、「ワールドカップは簡単に勝てるところではないが、決勝でアメリカと対戦できることはうれしく思う。全員で戦いたい」と意気込みを話しました。


岩渕「次も全員で頑張る」

後半途中から出場し、得意のドリブルでゴールに迫った岩渕真奈選手は「勝ててうれしいです。流れが日本に向いていないときだったので流れを取り戻そうと入った。ゴールを決められたらよかったが、次に頑張りたい。最高の舞台で最高の相手と最高のチームで戦えるのでいい結果を日本に持ち帰れるように全員で頑張りたい」と笑顔で話していました。


有吉「チームは成長している」

ディフェンダーの有吉佐織選手は「相手がフィジカルの強さを押し出して攻めてきたので、まずは守備からと思って味方どうしでコミュニケーションをとって対応した。チームは1試合1試合、成長しているので決勝でも思い切りプレーしたい」と話していました。
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